もくじ

不要物撤去との戦いの始まり

片付けは順調らしい

知識としての整理収納

タイムリミット 付け準備

片付け段取りの確認

不要物撤去処分 いざ実施

整理中にお宝発見

袋が足らない

またまたお宝発見

体調異変の謎

捨てる判断を放棄

私が思う「片付けられない」理由

ビンテージ梅酒?

結局・・

すっきりしない、整理収納できない

 

不要物撤去との戦いの始まり

 私は、設計事務所ではあるが、建設業法上可能である範囲内では施工もしている。

過去に、バリアフリーと耐震についての相談から縁のあったお客さんに大工さんを紹介し、リフォーム工事をする事となった。

施工前には、当然、設計をする。

着工予定日の半年前に大まかな設計が終わり、工事内容が決まった。

「工事前までに、家の片付けをお願いしますね」

物が半端なく多いお宅だったので、早くから少しづつ片づける事をお願いした。

どのぐらい半端ないかというと、各部屋に床から50cm位物がたまっている状態。

「了解!」

施主さんは、快く引き受けてくれた。

 

片付けは順調らしい

設計の詳細を詰める作業もあるので、何回か現場を訪れる。

田舎なので、母屋と小屋座敷があり、小屋座敷で接客を受ける。

今回は、母屋の改修。

「片付け順調ですか?」

「ボチボチ」

ゆっくりでも進んでいるみたいだ。

 

知識としての整理収納

知識として、整理収納を説明する。

整理収納とは、不要物を取り除いて所定の位置に収める事である。

テレビ的には、収納の方をメインに取り上げる事が多いが、実際は不要物の除去がメインである。

不要物の除去の判断基準には、色々流行言葉がある。

「断捨離」 「ときめく」 「1年不使用」

どれも同じ行動を促す言葉である。

 

タイムリミット 片付け準備

何回かお伺いをたてていた。

いよいよ、工事開始2週間前。

「現場を確認させていただけますか」

「まだ、片付いていない」

でも。

タイムリミットなので、現場を確認した。

・・・・・半年前から変わっていない。。。。

これは、自分たちで物の移動をしないと工事ができない。

予定もあるし、気合入れて片付けをすることにした。

マスク・ゴミ袋(大量)・ゴム手袋・使い捨てウェットペーパー等を用意した。

片付け段取りの確認

片付け隊の段取りは、次の通り。

私も含めた作業員1班は、ひたすら、物品の袋詰めと明らかなゴミの撤去。

作業員2班は、事前に片づけておいた農車庫に運搬搬入。

施主さん1班は分別、明らかな不要物を別場所に移動。

施主さん2班は一般廃棄物なので、市の処分場へ不要物の持ち込み。

古物商の登録もしているので、全部買取をしても良かったけど、費用がものすごくかかるので、施主さんに運搬を頼んだ。

そして、片付けが始まった。

 

不要物撤去処分 いざ実施

当然ながらマスク、手袋、を着用。

完全武装とはいかないが、夏なので、辛抱した。

台所の改修もあるが、まずは、一般室から。

入口近くから、上から順番に物を詰め込んでいく。

ほとんどが衣類。

その中に書類(紙類)とゴミ。

時々雑貨品もある。

モクモクと作業を続ける。

すごいホコリ。

はじめは、新しい物が多かった。

量が多くて、なかなか進まない。

汗が噴き出すが、ホコリがくっついてどうしようもない。

明らかなゴミは、年が経っているので、案外汚く感じない。

こんな状態で作業は続いた。

一方仕分け班でも作業が進んでいた。

紙と布と金属は売却する前提で仕分け。

服の仕分けが進んでいくが、よくある事、思い出のぶり返しが発生していた。

それでも、数袋の仕分けが終わっていた。

 

整理中にお宝発見

床が見えてきた!

少しづつ進んだ結果で嬉しい。

少し勢いが付いてきた。

そんな中、奥の方から封筒を発見。

・・チャリン・・

よく見ると、お金が入っている。

給料袋!

いつのか知らんけど。。

すぐに施主さんに渡した。

施主さんは給料袋じゃないと言っていたが、当然すぐに片づけてもらった。

人の財産だけど、宝探しみたいで、少し楽しかった。

 

袋が足らない

圧倒的な物量に段々慣れてきた作業員。

当初は45リットルのゴミ袋にパンパンに詰めていたが、半分ぐらいにすると効率が良い事を発見。

作業速度が圧倒的に向上した。

しかし、問題が。

大量に買ったはずの袋が全然足らない。

仕方ないので、仕分け中の施主さんに買ってきてもらった。

袋詰め作業員が休まなかった結果、かなり、物の撤去が進んだ。

 

またまたお宝発見

残り1/3まで進んだ時にまたまた、お宝発見。

今度は、多量のカバンと靴。

メーカーやブランドに詳しくないが価値があると困るので、特別仕分けして施主様のもとに持っていく。

「・・後で鑑定する・・」

後の事は、鑑定士(施主様)に任せることにした。

 

体調異変の謎

作業には当然休憩時間を設ける。

ひたすら、手洗いうがいを繰り返す。

15時ぐらいになると、少し咳が出てきた。

私ともう一人新人君。

念入りにうがいして、その日は過ごした。

翌日は2人ともリンパ腺が腫れて熱が出た。

すぐに治ったので良かったが、普段の体の鍛え方が足らないと思った。

 

捨てる判断を放棄

物品の移動は順調に進み、移動が完了した。

廃棄物の処理はボチボチ進んだ。

施主様2班の仕事だったが、本当にボチボチだった。

完全に数日かかりそうだ。

そして仕分け班は、、、8袋仕分けした所でダウンしていた。

こちらも、体調不良が現れたらしい。

・・・体調不良・・・

施主様だから何とも言えないが。

圧倒的な仕分け残量を残し、とりあえずクソ積みして、無理やり農車庫に物を入れる事にした。

結局、仕分けは所有者しかできないので、お手上げ。

・・後の事は知らん。。

 

私が思う「片付けられない」理由

私が思う片付けられない理由、それは、「物がなくなる事の不安」。

とりあえず貯めておくと、実際使えるかどうかは別として、物はそこにある。

片付く事よりも大事なことが、彼にはあるのだ。

そもそも、片付いた状態の認識が個人個人違うので、「片付けられない」って何?という事もできる。

使える状態の物を増やす というう考えをすると、良いと思う。

 

ビンテージ梅酒

残りは台所の整理。

鍋類を含め全撤去。

IHにするので。

ひたすら捨てるのみ。

一言、、なさけない。

すべての物が15年程度寝かされたビンテージ調味料。

梅酒は飲めるかもと思ったが、誰も挑戦するものはいなかった。

ただ、洗い番を施主様がしてくれたので、作業員の負担がかなり少なくて良かった。

何とか台所も片付いた。

 

結局・・

工事場所の物品は移動され、とりあえず、工事にかかる事ができた。

ただ、数日は、工事と合わせて、残っている物品の移動もしたので、ものすごく作業スピードが遅かった。

施主様は、余分な費用を払う事となった。

そして物は、、農車庫の中で山積みのまま、工事が終わるまで移動されることはなかった。

外に山積みになったゴミも同様。

工事は無事に終わり、収納スペースが十分なリフォームは無事終了した。

数カ月経って訪問したが、母屋に入れてくれないのはなぜだろう。

恐ろしいので、考えないことにした。

 

すっきりしない、整理収納できない

今回の事例で判明したこと。

・整理収納の講習を受けて、すっきりできる人は、元々整理収納の能力が高い人である。

・床に物を置かないと片付く。

・物品が失われる恐怖感が強い人が、整理下手になる。

・恐怖感は本能的なものである可能性が強く、体調異変をも引き起こす。

・物品の多い生活は体の免疫力を鍛える効果があるかも。

・お手伝いさん(ヘルパー)を定期的に入れると家が片付く

・田舎独特の見栄を捨てる。

 

 

 

何かの参考になればうれしいで

 

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